Don't Look Back In Anger

日々徒然の雑記

ひとは無能になるまで昇進を続ける(ピーターの法則)。足るを知るものは富む。

ピーターの法則

「ひとは有能であるとみなされるかぎりは、昇進を続け、無能とみなされたところで昇進がとまる。かくして組織の各階層には無能なひとで溢れかえる。組織の成果はごく一部の昇進する余力のある人々のパファオーマンスによって成り立つ。」

以上がピーターの法則とよばれるもので、南アフリカ社会心理学者であるローレンス・J・ピーターが1969年に提唱しました。提唱から50年の時を経ても色あせないその指摘は、同時に問題解決の困難さを意味するものだとも思います。いわゆる「上司はバカだらけ」状態を説明する理由のひとつです。

 

例えば、菅さんなんかも東工大卒ですし、薬害エイズ問題に関わっていたころまでは有能と評しても問題ないかとおもいますが、首相としては無能であったとしか言いようがないと思います。鳩山(兄)さんも、東大出てますし、政権交代をやってのけたくらいなので、過去はきっとバリバリの時期もあったのでしょう(僕は知りませんが。)。

 

消極的な回避方法

ピーターの法則の回避方法として、創造的無能が知られてます。「例えば、(わざと)部屋を汚くしたり上司に失礼な態度をとることで、負のイメージをつけて昇進を遅らせ、有能さを発揮できるポストにとどまり続ける。昇進は断る。」というような内容です。メインの業務は抜かりなくやった上で、その他の部分で自分の欠点を大きくアピールするというお話です。テクニック的な面で見ると、参考になりますが本質的な解決ではないようにも感じます。

「有能だけど変人」で通っているひとと話してみると案外物分りがよく普通なひとだったというケースもありますが、有能だからこそ、自分の能力や適性を把握して昇進しないようにわざと変人を装っているケースもあるのでしょう。

 

積極的な回避方法

無能になるということは成果が生まれていないということです。理由としては大きく2つが挙げられます。

 

1.ポストに見合った能力を有していない。

2.ポストに求められる行動をとっていない。

 

1に関しては必要な能力の洗い出しと習得に努める他ありません。

2は意外に多いと思われます。長引く不景気によるコスト削減に伴い、プレーイングマネージャーという言葉がもてはやされましたが、プレーイングマネージャーの中にはプレーは一流だけどマネージメントはいまいちというひとも多いと思います。マネージメントの能力不足に原因があることもあるのかもしれませんが、プレーに比重を置きすぎていることに問題があることも多いです。ポテンシャルはあるけど、正しい方向に使っていないというわけです。昇進前のやり方に固執せず、取り組むべきことが何なのかを考えることが重要です。例えば、自分がやった方が早いとしても部下に任せられることは任せるなんていうことがあげられます。菅さんなんかも、首相になっても昔のやり方をとり続けたことが、よくなかったのでしょう。

 

つまりは、ドラッガーが言うように、目的意識をしっかりもって能力を磨き続けなさいということになります。

 

しかし昇進レースは椅子取りゲームでもありますし、誰しも無限の能力開発の余地を残しているわけではありません。積極的な回避策をすべてのひとにすすめるのは無責任な態度です。(多くの企業では、低コストかつ高パフォーマンスを求めているので、無責任に積極的な回避策のみをすすめることでしょう。)そもそも仕事は生きるための手段でしかありません。手段でしかないはずなのに無限の競争スパイラルに巻き込まれて疲弊するとなると本末転倒です。若いうちから消極的回避策に走るのはどうかと思います。しかし、ある程度年をとったら、長いスパンで見ても会社に迷惑をかけず、給与並みの価値を会社に提供できるのなら、無能な管理職になるよりは消極的回避策をとる方がよいのではないでしょうか?後進に道を譲るのも消極的な回避方法の一つです。

 

結局は見合っているかどうかがポイントで、「足るを知る」ということが重要なのかもしれません。足りてないなら積極的回避方法でいくしかないし、足りているなら消極的な回避方法でもよいのです。

 

 

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井上雄彦の「バカボンド」で、主人公・宮本武蔵との戦いに負けた辻風黄平(宍戸梅軒)は「殺し合いの螺旋から、俺は降りる。」と言いました。やりきったと思ったなら無理に続けなくとも降りていいはずなんです。